2014年1月5日日曜日

XPからの移行、もう一つの選択

日経コンピュータの12月26日号で「タブレット導入失敗のワケ」という特集があった。ここで目的が曖昧だったとの指摘があった。このケースは闇雲に社長が導入を決めたから一気に導入したらしいが、タブレットで何をするかを考えるのは極めて難しい。何故ならこれまでに無かったものだからで有る。

タブレットの導入自体が目的になった場合、うまく使える訳がない。しかも支店に1台づつだった。ならば支店長に使ってもらうべく(社長命令なのだから)日報などを共有して社長にダイレクトに届く仕組みなどを考えれば良かった。情報システム部だけでなく企画部門が一緒になって考えないと活かされない。これはXPからの移行に関しても同じだと考えて居る。


今日も以前のブログ引用部があるが、ちょっと異なる方向でXPからの移行を考えたい。前日のブログ内容にあるように、XPから移行するばあいは「業務の棚卸」をしなければならない。ここをいい加減にすると、折角入れたWindows機器以外のタブレットやLinux機などが使われなくなっていく。

Windows7と8への移行は開発も含めて殆ど変わらないと書いたが、決定的に違うのは機器の差である。Windows7はタブレットで使えないが、Windows8以降はタブレット前提のOSになった事である。

XPからの移行、もう一つの選択

どのOSにするかと言う判断ではなく、どの機材にするか、という観点の選択になる。つまり移行OSをWinows8とすることを前提とするケースである。その場合も業務における利用形態によって、PCなのかタブレットなのか?の選択肢が出てくる。

PCかタブレットかの選別に関しては、業務で分類する方法(後述)で問題無い。同じOSであるため、使い分けが可能な事もメリットになる。


課題があるとすれば、Microsoft Surface Pro2を選択する場合は、コストが高額になると言う事である。スペックは確かに他のWindowsタブレットに比べて高額だが、業務としてそれ程のスペックが必要でない場合は、持ち歩きがもっと優位なDELLやLENOVOなどの製品で十分であるという判断にもなる。



日経の記事では、タブレットを全社で使う事を可能にしたのはMicrosoft Surface Pro2がでてきたから、であるかのような表現になっていた。しかし前述したようにMicrosoft Surface Pro2は他のタブレット製品に比べて高額である。128G内蔵で10万前後から、である。しかし忘れて成らないのは、なぜXPから移行しているか!保守切れで大変な思いをしてるか、である。マイクロソフトと一生添い遂げる企業はいいであろうが、また数年後には同じ事態が起きるのである。タブレットはたまたま時代の流れであって、選択肢の中の一つに過ぎなくなった事を考えなければならない。

<タブレットを活用して活かす>

話を戻すと、タブレットを使う場合は高額少額にかかわらず新しい投資になるため、その新しい利用方法を考えないと業務上のメリットがでない。タブレットを活かす方法は多くの記事がでているが、最大の特徴は持ち運びが便利な事である。常に携帯できると言えるので、携帯して行う仕事は何かを考える。

管理職ならデシジョンを早くできる情報の提示と指示が可能なアプリが必要になってくる。申請文書から、支社・店舗・海外その他情報をリアルに近い時間で流す。経営はスピードと言われるように状況を常に把握して共有できる仕組みが必要になる。その為にクラウドの利用なども考慮しなければならない。

営業職では他でも言われるように、少しでも長い時間を外部の企業なり顧客に使う事ができるように出先で完結出来る仕組みが必要。受注と決済を受けられる情報、在庫確認、デリバリー確認、日報、コンタクトリストの共有などがあるが、これらもクラウド利用で実現が可能になるだろう。

タブレット導入で投資をするなら、リターンを考えた上での機器選択が必要になるだろう。

タブレットに寄り添う最新PC700g台、20時間駆動も


「スタンダードノートは軽くなり、バッテリー駆動時間が延びたことで、家庭内のさまざまな場所で利用する「ホームモバイル」用のパソコンとして使いやすくなった。携帯ノートやタブレットも、軽量化やバッテリー駆動時間の延長により、さらに持ち運びやすくなった。パソコンはタッチ対応が進み、タブレットとしても使える、「2イン1」スタイルの製品が増加した。」2013/11/30 7:00 日本経済新聞 電子版


記事では強化ポイントは以下の4つとしている

  1. Windows8.1に強化
  2. Intel CUP Haswell搭載
  3. 高精細、低消費液晶採用
  4. タッチ対応などタブレットライク

最近知り合いで、iPad miniを購入したのにもかかわらず、Microsoft Surface Pro2を買った人がいる。店頭で触っただけとの事だったが、これまでWindowsを使ってきた人には心地よいのかも知れない。ただこれは個人ユースの事なのでビジネスではどう考えたら良いのか。
確かに記事のようにPCがタブレットに近寄ったとは言え、キーボードが付いている以上、重さはタブレットに比べたら軽量の700gでも約倍の重さである。


JRの導入事例のように、FAX通知の代わりにしたり、マニュアルを常に見られるようにするためには、PCでは重すぎる。PCがタブレットに近寄ったと言うのはどうだろうか?車で言えばハイブリッド状態なのがいまのPCで、水素・燃料電池になるのがタブレットになるだろう。入力ひとつとっても、音声やジェスチャーなどがでてきている。

アップルが買収したイスラエルの会社PrimseSenseはジェスチャーで相当のことを実現できる技術を披露している。以前のブログの動画をご覧頂きたい。

PCかタブレットかの選択基準


とは言え現実的な事を考えれば、PCかタブレットか悩む事はある。では何に使うのかを考えて検討してみればいいだろう。

<PCが必要な業務>
  1. これまでのソフトを動かしたい(使いたい)
  2. MS-Offceを使う作業が多い
  3. 大量の文書を作成する
  4. プログラムの開発を行う

などの主とする人はPCが必要になるだろう

<タブレットで対応出来る業務>
  1. Webで調べ物をする
  2. メールを読んで返信する
  3. クラウドに送られたデータや資料を見る
  4. 外出が多くて事務所にいない

というスタイルの人はiPadなどのタブレットを使うと効率があがる。


ポイントはその仕事をする人の作業効率があがる機材であるかどうかだ。PC業務主体の人がタブレットをもっても仕事の効率は上がらない。返って手間がかかる事がある。逆にタブレット業務主体の人にはPCはオーバースペックだし、持ち歩くには軽いと言ってもまだ重い。管理職や営業系はらタブレットを使う機会の方が多いだろう。

しかしPC業務をする事もあるので、PCは会社で共有できる台数を揃えればいいだろう。使い分けして、作業効率を上げる事が大事である。



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